将棋の奥深い世界。
野球に通ずる勝負術とは!?
とある喫茶店の常連客である関口宏が、
毎週、多彩なゲストと美味しいトークを展開する番組
『関口宏の三人寄れば』(BS-TBS 毎週日曜日 12:00~12:50)
昭和のレトロチック感漂う珈琲ハウスに、
将棋棋士九段の渡辺明氏と
元ヤクルトスワローズの古田敦也氏が来店。

ん?なんだ、この組み合わせは・・・
そう思いましたが、古田さんが将棋好きだと。
そのお二人は初対面だそうですが、
渡辺九段は、大のヤクルトファンだそうで、今年の沖縄キャンプ地にまで足を運んだとか。
そんな二人を迎え、お店は将棋と野球の話題で大いに盛り上がりました。


渡辺九段は、2008年の第21期『竜王戦』で、当時、将棋界の絶対王者・羽生善治名人を下すなど、その強さはお墨付き。
タイトル獲得は31期(これは、歴代タイトル獲得数5位)という、ちょっと強面ルックスの将棋界のレジェンドです。
一方、古田さんは、ヤクルトスワローズ一筋、2097安打をマークしたプロ野球界屈指の頭脳派捕手。
将棋は子供の頃から。
父親が将棋好きで、父とのコミュニケーション・ツールは将棋だったそうです。
古田さんは、現役時代はキャッチャーだったので、相手のバッターが何を考えているかを考える立場。
ストレートを狙っているなと思えば、変化球を指示、内角を狙っているようだなと思えば外角を要求したりと、まさに ”先を読む” 戦術。
これらはすべて将棋から学んだと言っていました。
そんな古田さん、将棋の腕前は並々ならぬもの。
プロでなくても、アマチュア3段だそうです。
その ”先を読む” 戦術。
野球の基本は、将棋だ!
こう言ったのは、
かつてのヤクルトの監督・野村克也氏。
古田さんの恩師もそう叫んでいたようです。

雑誌『週間ポスト』2012年11月9日号の
「オレとON」というタイトルの記事で、
(ONとは、野村さんの宿敵とも言っていいジャイアンツの王・長嶋さんのこと。)
野村さんは次のように語っています。
「常々、私は、日本における野球の基本は『将棋』にあると考えている。将棋は目先の手だけではなく、その先の相手の手を考えねば勝てない。こうした戦術の読み合いこそが面白さに繋がっているのである。」
相手のことを考えて相手のウラをとっていく。
そうすると相手の弱みをついていけるんで、弱いチームも勝てるんだと。
このことを野村さんは「弱者の戦略」と言っていたそうです。
そのように考えていた野村さんは、強いチームに勝つためにはこういう手があるんじゃないか。それじゃ、データを集めて、データを活かそう。
これが野村さんの代名詞にもなった理論『ID野球』です。
でも、古田さんは、野村監督と9年間一緒に野球やったそうですが、野村さんが将棋をやっているところは一度も見たことないそうです。
その野球と将棋の似ているところ。
ピッチャーとキャッチャーは、1対1。
ピッチャーが球を投げない限り試合は動かない。
将棋も1対1。棋士が駒を動かさない限り、試合は進まない・・・という点では似ていると渡辺九段は言ってました。
そして、そして
AIの台頭。
将棋界にも大きな影響が及んでいるようです。
対局の様子を見て、AIが解説。
現時点でどちらが優勢か赤と青のバーでパーセント表示するなど、将棋ド素人の関口さんが「余計なことしてくれるなぁ・・・」と言ってましたが、これまで、対局を見ている側はどちらが優勢なのかまったくわからなかったところをAIが可視化した。
併せて、次に指すべき手まで表示して見る側を楽しませていることも。
これは、ほんの一部に過ぎないけれど、AIは将棋界にも確実に革命を起こしているようです。

それを受けてか、
将棋の世界にある『新手一生』という言葉。
これは、新しい手を考えたら一生食っていけるという意味のようですが。
今は、『新手一勝』
新しい手を考えても一勝しかできない。
もう次の日には、コンピューターが逆襲してくる時代だといいます。
そして、今の子供たち。
彼らが将棋指しているところを見ると、今までとぜんぜん違う指し方をしているそうです。
それは、AIに触れているから。
その一番下の世代が、藤井総太さんだといいます。
現在24歳の藤井さんは、14歳のころからAIに触れているという。
なので、これからプロになっていく子供たちは、将棋を憶えた段階でAIに習っているので、これから第二の藤井総太が必ず出てくると。
古田さんは、
もっと恐ろしい奴が出てくる。
人間味のない棋士がたくさん出てくるだろう・・・と言ってました。
再び、野球の話になったときに、
よくベンチで選手がとくにピッチャーが替わったタイミングなどに、紙の資料を手にとって見ているけど、そういった情報入手はどのくらい前からやっているの?と渡辺さん。
大体5年くらい前からだと。
でも、なかには役に立たないショボい情報もあるんだとか。
今、過去のデータを集めるという点では、AIはとても便利。
今まで手でつけていたものが一瞬で揃うので本当に画期的です。
でも、今から起こること。
次の球で今バッターボックスに立っている選手がヒット打つ確率はどのくらいなのか?
そこまではAIはわからない。
そこには人間味が出てくると。
ちょっと今のバッター、顔色良くないな・・・
カラダの具合悪そうだな・・・など
じゃぁ、攻めてみよう!とか、ちょっと次の球は外してみよう・・・とか。
なので、AIデータに頼るのが好きな人と
そう言われても最後は人間味で勝負するんだ!という人。
この2つがちょうど今、別れ気味なんだと古田さんは言っていました。
また、キャッチャーをしていた古田さんからしたら、
相手(バッター)がAIに頼っていると、その傾向から確率の高いほうをやってくる。
このピッチャーにはこういう風に対戦したほうがいいと。
昔はそんなことわからないので、今はそのようなことを察知できる人が勝てるんだとも言ってました。
さらに・・・
そのようなことから、キャッチャーはバッターが考えていることのウラをかくこともできるし、今の時代だったら、ボク、もっといい成績残せたんじゃないか・・・と、周りの笑いを誘ってましたね。

そして、最後に
将棋の対局で話題になるのが、
勝負めし
これはもう、藤井総太効果だそうです。
藤井さんがタイトル戦に出るようになった2020年。
それ以前と以降では、メニュー表は違うし品数も5倍くらいになったとか。
藤井さんが今回何を食べたか、TV中継されるようになったし、そこで紹介されたご飯やおやつは飛ぶように売れたといいます。
2026年7月、静岡県浜松市で行なわれた『王位戦第一局』の勝負めしと勝負おやつ。
そのときのメニュー表はこんな感じだったそうですよ。

今までは、紙に品名が箇条書きされていただけだけど、今のメニューは写真付き。
ハンサムで可愛く、勝負強い藤井さん人気あってこその変わりようですね。
勝負めしにこんなイタリアンが出る日も来るかもしれません。
イタリアンソーセージ(サルシッチャ)とは?