2023年7月7日(金)に松嶋菜々子がナビゲーターを務めるNHK『アナザーストーリー』で
アントニオ猪木 VS モハメド・アリの一戦が取り上げられました。
1976年6月26日(土)に東京・日本武道館で行なわれた世紀の一戦は、
『格闘技世界一決定戦』と銘打たれましたが、結果は15ラウンド引き分け判定。
両者が絡み合うことはほとんどなく、終始、寝転がった猪木の闘いぶりにこの試合は、
世紀の凡戦、茶番劇と酷評されました。
しかし、時間が経つにつれてこの試合の評価は覆ってきています。
当時、この一戦を激しく罵倒したNHKも47年の時を経てこのイベントを特集し、
実はとてつもない真剣勝負だったと伝えていました。
そして、私はこの放送を観ていて「あのこと、暴露するかなぁ・・・」と思っていましたが、「あぁ、やっぱり・・・そこまでは知らないんだなぁ。」
その「あのこと」とは、アリ側が試合直前に仕掛けたこと。
背筋が凍るものです。
ここで暴露しましょう。
目次
NHKも知らない猪木・アリ戦の真実を公開!
石坂浩二氏が描画したポスターです
ほら吹きで有名なプロボクシング世界ヘビー級チャンピオン、モハメド・アリ。
この一戦、事の発端は、1975年、アリが来日しているときに言い放ったこの言葉からです。
「この俺に挑戦しようというアジアの格闘家はいないのか!?」
このビッグマウスにプロレスラーのアントニオ猪木が即座に反応。
「そう言っても応える奴などいないだろう。」
アリはそう思っていたでしょうから驚いたはずです。
でも、逃げるわけにはいかない。
こうして、プロレス VS ボクシングという、これまでにあり得ない究極の格闘技マッチが実現したわけです。
出典元:https://www.huffingtonpost.jp/
試合の内容について、ここでダラダラ書くつもりはありません。
格闘技をほとんど見ないという人でも、この試合をTVで見たことはあるでしょうから。
「なぜ、猪木はあんな寝転がってばかりいるんだろう・・・馬鹿じゃないの!」
普段、格闘技を見ない人は、そう思ったに違いありません。
しかし、格闘技好きの人であれば、
「おかしいな、あんな闘い方をするなんて・・・これは何かあるな。」と思ったはずです。
そうなんです。
アリの頭、腰から上を攻撃してはいけない。
番組のなかでも伝えていましたが、
試合6日前の公開スパーリングで猪木さんが若手相手に放ったキックなどを見て、
恐れをなしたアリ側がこれも禁止、あれも禁止と通告!
受け入れなければ試合をしないぞ!と。
結局、猪木さんは手足を縛られて闘うようなルールとなってしまったわけです。
それが大々的に発表されなかった。
それならばと、スライディングキックを多用しアリの足を破壊して立てなくする。
その戦法しかなかったのです。
そしてそして、
そんな好き勝手な要求ばかり猪木陣営に叩きつけてきたモハメド・アリは、
さらに、ある戦慄なる手を施します。
出典元:http://murasakilg.blog64.fc2.com/
両者の名前がコールされて、ゴング前、猪木・アリ両陣営がリングに上がったとき、
猪木陣営には、このときプロレスの神様と言われるカール・ゴッチ氏がいました。
そのゴッチ氏が、アリに「おい、ちょっとグローブを見せてみろ」とグローブを触ったとき、猪木さんにこう言ったそうです。
「1ラウンドで倒せ!」
アリが試合直前に仕掛けた恐るべし暴挙とは!
私は、格闘技マニアです。
もうすぐ還暦を迎えますが、プロレスは子供のころから見てきており、
アントニオ猪木さんのファイトには夢中になっていました。
一週間も金曜夜8時が中心になって回っていました。
昭和プロレスに関する情報は、人一倍、様々なメディアから入手してきています。
出典元:https://diamond.jp/articles/-/304913
この試合でアリがさらに施した戦慄の手とは、
彼がつけていた赤いグローブに対してです。
その赤いグローブ、
通常は、8~10オンス(1オンスはグラムにすると、28.3495グラム)のようですが、
この日、アリがつけていたのは、4オンス。
ほとんど素手に近い感じの薄いグローブです。
これだけでも危険なのに、
この日、アリがつけていたグローブは、石のようにカチンカチンでした。
実は、なんと試合前に、アリは石膏を注射針でグローブに注入していたのです。
拳2つの自分に対し、全身が武器となるレスラーに恐怖を覚えていたのでしょう。
出典元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/
番組のなかで、
猪木さんがアリのパンチをもらったような場面では、
「かすめたように見えたが、猪木の額には大きなコブができたいた。」と解説。
アリのグローブについては、ただ「いつもより薄い4オンスのグローブをつけていた」とだけ話していましたが、それだけではなかったのです。
猪木さんも試合後、そのことに言及はしませんでした。
猪木さんのこれしかないという執拗なスライディングキックを食らったアリの左足太腿裏は、血栓症を発症。
大きく腫れあがった左足を引きずりながら宿舎に戻ったアリは、
ホテルのエレベーターのなかでぶっ倒れたそうです。
出典元:http://murasakilg.blog64.fc2.com/
まとめ
世界を轟かせた世紀の一戦、アントニオ猪木 VS モハメド・アリ。
アリの無茶苦茶な要望をすべて飲んで試合に臨んだ猪木さんにアリは敬意を表し、
その後、二人の間には友情が生まれ、猪木さんの引退試合にもアリは駆けつけています。
そんな両雄も
アリが2016年6月3日に74歳で、猪木さんは2022年10月1日に79歳で天国に旅立ちました。
そして、二人が闘った6月26日は『世界格闘技の日』、
猪木さんが亡くなった10月1日は『闘魂・アントニオ猪木の日』と
一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。
いろいろな意味でこの一戦を上回る格闘技戦は、今後、現れないでしょう。