テレ朝・ワールドプロレスリングの衰退期!馳浩 vs 山田邦子の闘いが勃発!これって何?

プロレスのテレビ中継は、今は、テレビ朝日の『ワールドプロレスリング』が
土曜日の深夜帯に放送されています。
かつて、アントニオ猪木や(初代)タイガーマスクがバリバリに活躍していた頃は、
金曜夜8時のゴールデンタイムに放送され、視聴率が20%を超えていた時期もありました。
しかし、人気絶頂だったタイガーマスクや長州力、前田日明ら主力選手が離脱したことで
視聴率もだんだんと下がっていき・・・
ここでテレビ朝日はとんでもない番組編成に乗り出しました。
それは、プロレス会場とお笑いタレントが構えるスタジオを結ぶというバラエティー色を
プロレスに盛り込んだスタイル。
その第一回放送で、普段では見られない喧嘩がスタジオで勃発しました。
喧嘩といってもちょっとした口論ですが、レスラー vs お笑いタレントの対決。

今回は、今からもう35年も前のことですが、そのときの異色対決をプレイバックします。

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テレ朝・ワールドプロレスリングの衰退期!

出典元:https://ameblo.jp/satomimasamichi/entry-12769979450.html

アントニオ猪木率いる新日本プロレスの試合中継は、
1973年4月6日に『ワールドプロレスリング』という番組名でスタートしました。
新日本プロレスが旗揚げしたのが、1972年3月6日ですから
その一年後にテレビが付いたことになります。
当時の実況を担当していたアナウンサーは、舟橋慶一さん。
世紀の一戦、アントニオ猪木 vs モハメド・アリを実況したのは、舟橋さんです。
その舟橋アナの後任を務めたのが、古舘伊知郎さん。
1977年7月から担当した古舘さんは、時折、声を高めるパンチの利いたしゃべり口から
「過激な実況アナ」と呼ばれ、辞める1987年3月までの10年間、アントニオ猪木の全盛期、
新日本プロレスの黄金期を支えました。

そして、古舘さんが辞めたあと迎えた4月のテレビ番組改編期。
テレビ朝日は、とんでもない企画を『ワールドプロレスリング』に投入します。
それは、プロレス会場をお笑いタレント山田邦子がメインキャスターを務めるスタジオと結ぶ二元中継のような方式。

番組名は『ギブUPまで待てない!ワールドプロレスリング』

この番組には、視聴者、プロレスファンが怒り心頭!
局に抗議の電話が鳴りやまなかったそうでです。

そりゃそうでしょ!

なぜ、山田邦子を起用したかはわかりませんが、
プロレス番組にお笑いタレントをレギュラーとして登場させたこと。
スタジオの模様が放送される分、試合時間がカットされること。

観ているブラウン管テレビの画面をブチ壊したくなった!という声も挙がっていました。

笑ってしまうのが、
この新番組をスタートさせるにあたり、新聞に載っていた番組制作者の言葉。
「自信がなかったら、やりません!」と。

この制作者は、おそらくプロレスなど観たことない人でしょう。
会社だから当然、人事異動はあるわけだし(異動した人かどうかは知りませんが)
そんな人に上司から「お前、今度、プロレスを担当してみろ!」となったら、
このような結果物が出来上がってしまうということです。

この番組から『ワールドプロレスリング』の視聴率は下降線をたどってしまいます。
放送枠も変更に。
金曜夜8時は『ミュージックステーション』にとって替わり、
『ワールドプロレスリング』は、月曜の夜8時に移行。
その後は、土曜の夕方、そして、土曜の深夜帯、放送時間も30分に半減されるなど、
どんどんリング上で身体張って闘う選手たちを見る機会が減っていきます。

プロレス中継の番組というと、もう1つ。
ジャイアント馬場率いる『全日本プロレス中継』が日本テレビ系列で放送されていましたが、
こちらは、2000年6月21日を最後に27年9か月にわたる放送に終止符を打っています。

『ワールドプロレスリング』は、今も土曜深夜に放送され、
東京ドームなどのビッグマッチ興行は拡大版を組んで放送したりしていますが、
今の若いレスラーは可哀そうですね。
多くの人にテレビでファイトを観てもらえないわけですから・・・

馳浩 vs 山田邦子の闘いが勃発!これって何?

出典元:https://igapro24.com/2021/02/26/historia-7/

さて、1987年4月から始まり、山田邦子をスタジオキャスターに据えた
『ギブUPまで待てない!ワールドプロレスリング』

記念すべき?第一回の放送では、スタジオに一人の現役レスラーが出演していました。
そのレスラーとは、馳浩
そうです、今の石川県知事です。

山田邦子の横に座った馳浩。
彼自身もこの番組スタイルに不満を持っていたからか、憮然たる表情をしていました。

そこで、勃発です!

こちらの動画をご覧あれ!

「(試合中の怪我による)血って簡単に止まるものなんですか?」
「 つまらない話聞くなよ! 止まるわけないだろ!!!」

結果的に醜態を見せてしまった山田邦子は「止まんないですねぇ・・・」と
小さな声で言い返すのが精いっぱい。
このあと、生放送だったことでカットすることができなかったからか、
山田邦子は「ちょっと困ったことを聞いてしまったようですけれども・・・」と
今にも泣きそうな表情で視聴者に向かって話していました。

しかし、馳がスタジオから出て行ったあとは、
「さぁ、また元気が出てきたぞぉ!」といつもの口調を取り戻していましたよ。

番組の進行に合わせず、素のままで発したこの馳の対応
プロレス関係者、ファンからは「よくやった!」と絶賛されました。

まとめ

プロレスの中継については、
アントニオ猪木さんが全盛期を誇っていた頃、
空手家や柔道家、キックボクサーらと異種格闘技戦を行なうときは、
金曜のレギュラー枠だけでなく、『水曜スペシャル』というゴールデンタイムの90分番組でも生中継していました。
当時、テレビ朝日の『水曜スペシャル』といったら、
探検家の川口浩かアントニオ猪木と言われていたほどです。

今、深夜帯に押し出されている『ワールドプロレスリング』
東京ドーム興行などのビッグイベントは放送時間を広げてくれていますが、
そんなスペシャル版、たまには、ゴールデンタイムで放送してほしいと思います。

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