小腹が空いたのでコンビニに立ち寄ったら、
あるタテ長の袋に入ったパンが目に飛び込んできました。
見ると、赤地に白い文字で「大阪王将」と書かれている。
そして、商品名は『餃子棒』
あぁ、王将といえば「餃子」ですからね。
パン生地のなかに餃子の具が入っている? と買ってみましたので、今回はそのレポートを!
でも餃子で「王将」といえば、まず浮かぶのは「餃子の王将」ですよね。
でも、このパンは「大阪王将」から出ているもの。
この両者、実は、元々は同じお店で、親族が家出する形で袂を分かち別々に。
今では激しいライバル争いを展開していますが、
家出した親族が「大阪王将 1号店」をオープンさせたときは、壮絶バトルが・・・。
ひと悶着あったようです。
それってどんな?
目次
大阪王将のパン”餃子棒”!
コンビニの棚に並んでいた『餃子棒』の袋には
” いっぺん食べてみてや ”
そう書かれているのを見ると、私は試したくなってしまうんですよね。
早速、いただきました。
袋を開けてみると、
細長い形状をしたパン生地は、ちょうど肉まんのような蒸しパンでとても柔らかいです。
そして、肉まんなどに敷かれる感じでついている薄い紙がついていました。
あっ、その肉まんなどがのっている薄い紙、何という名前かご存知ですか?
「グラシン紙」といいます。
紙の原料となるパルプをよく擦りつぶすなどの処理をすることで、
あの半透明で滑らかな形状になるそうです。
元々は、パンを蒸すときに、蒸し器と中華まんがくっつかないようにするために使われているとのことで、別名「せいろ敷き紙」や「セパレート紙」とも呼ばれているようです。
商品名が『餃子棒』ですから、見た目もしっかり考えてますね。
こんがりした焼き目が、まるで焼き餃子のよう。
袋にも焼き餃子の写真を載せていますが、それと合わせてパンのこの焼き目具合を一緒に
中から見せています。
中身は、餃子の具材、肉と野菜がしっかり入っています。
味も良かったです。
味の濃さは、焼き餃子ほどではないですが、パン生地と一緒に食べても
餃子の味がしっかり感じられます。
正直、具がもっとあってもいいかな・・・と思いましたが、
そこは、蒸すときに中身が飛び出さないようにするために、
ある程度、パン生地に厚みをもたせないといけないのでしょう。
形も餃子に似たようにする必要があったでしょうから
具材を入れる空間は、こちら↓のようにするのがベストだということなのでしょうね。
大阪王将監修の『餃子棒』
店頭で見つけたら一度試してみてください。
袂を分かった餃子の王将の親族が編み出した
下剋上商品か!?
さて、その『餃子棒』を出した「大阪王将」ですが、
元々は、「餃子の王将」と同じ店でした。
「餃子の王将」は、1967年12月に京都市の四条大宮に1号店をオープン。
『王将フードサービス』を親会社として、今では全国に700以上の店舗を展開する
餃子を中心とした中華料理のチェーン店です。
その「餃子の王将」が1号店を出店した2年後、
創業者の親族が、大阪を拠点にした店を出したい!と申し出て、のれん分けという形で独立。
1969年9月、大阪の京橋に現在の大阪王将・1号店が誕生します。
しかし、当時の店名は「餃子の王将」。
全くの同じ名前を名乗っており、「餃子の王将」の拠点である京都にも進出したことから
その「店名」を巡って両者は裁判沙汰に入り込んでしまいます。
そして、1985年12月、大阪を拠点とた王将側が、
店舗名を「大阪王将」とすることで和解が成立しました。
と思いきや、争いはまだ終わらず・・・
2005年12月に、大阪王将の親会社である『大阪王将食品株式会社』(現イートアンドホールディングス)が、商標とその指定商品の類似を理由に「餃子の王将」を運営する『王将フードサービス』を相手取り、「餃子の王将」の商標登録を無効とする審判を特許庁に請求。
それを受けた特許庁は、当時、『王将フードサービス』側が使用していた2つの商標のうち、
あ① 元祖餃子の王将
あ② 餃子の王将
①は無効、②は非類似のため請求不成立の審決を下すも、
これを不服とした両者の思いは提訴へと発展・・・。
結局、2007年7月19日、知的財産高等裁判所が、特許庁の審決を2つとも取り消すという結果となりました。
このように、過去に両者の「王将」は、店名を巡ってしのぎを削った時があっても
今では、それぞれのオリジナル店舗名をもって全国にチェーン店を展開しています。
これからも新商品の開発などで独自色を打ち出していくものと思いますが、
今回の「大阪王将」のパン『餃子棒』は、
冷凍食品はあってもまだ惣菜パンの世界に足を踏み入れていない「餃子の王将」に対する
”下剋上”商品と言っていいかもしれませんね。
まとめ
ファーストフード店ではないのに「早い!」「旨い!」「安い!」がモットーの
「餃子の王将」と「大阪王将」
加えて、ボリュームもあるので私も中華が欲しくなったときは行くことがあります。
これからも我々の目と舌を楽しませてほしいと思います。