横山令奈、病院屋上から音色届けたバイオリニストと師・母が魅せた最期の演技とは?

イタリア在住の日本人バイオリニストが注目を集めています。
そのバイオリニストの名は、横山令奈さん。
新型コロナウィルスが広く拡大したイタリアの街に向けて、
コロナ患者が運び込まれている病院の屋上から美しいバイオリンの演奏
行なったことで話題になっています。
そんな横山さんの母親もまたバイオリニスト。
その母親は、ご自身の最期を迎えるときに、とても素敵なパフォーマンスを
魅せています。

今回は、そんな横山令奈さんと彼女の師でもある母親をスクープアップします。

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横山令奈、病院屋上から音色届けた
バイオリニストの熱き思い!

横山令奈さんは、1987年4月9日生まれで大阪府箕面市出身。
バイオリンとの出会いは、7歳のとき。
両親の教えで学び始めますが、どんどん腕を磨いていき、19歳のときに
さらなる飛躍を求めて2006年にイタリア・クレモナのスタウファー音楽院に
留学します。
2009年にはパドヴァAGIMUS国際コンクールで2位に、
2010年にはフィレンツェ・クレシェンド国際コンクール・ソロの部で優勝など
輝かしい成績を収め、2011年、クレモナ国立クラウディオ・ モンテヴェルディ
音楽院を卒業します。
このとき、審査員全員から満点を獲得したといいます。
2013年からはクレモナ・ヴァイオリン博物館で展示楽器の公開演奏者を務めて
います。

今回、感動の渦を巻き起こしたこの演奏は、
新型コロナウィルスの感染患者を多数受け入れているイタリア第一線の病院からの
依頼で
実現しました。
新型コロナの蔓延については、ヨーロッパ諸国のなかでイタリアは、
今でこそ、感染者・死者の数でイギリスに次ぐ2番目となっていますが、
それまではワースト1位となっていました。
5月に入って、徐々にその数は減ってきてはいるものの、
依然としてコロナウィルスの嵐が吹き荒れる中、
4月16日、横山さんは、夕暮れ迫るイタリア北部クレモナの病院の屋上に立ちました。
1台のバイオリンを持って。

"Audizione a Cremona" | Gabriel's Oboe – Ennio Morricone | by Lena Yokoyama | PRO CREMONA

横山さんは、
医療従事者への感謝の気持ちと
患者たちが再び音楽を楽しめる日が来るようにと祈りを込めて、

バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番から “アルマンド”、
エンニオ・モリコーネの “ガブリエルのオーボエ”、
ジョン・ウィリアムスの “シンドラーのリスト” などを披露。

地上30メートルのステージから奏でるバイオリンの美しい音色は、
夕陽でオレンジ色に染まろうとしているクレモナの街全体に響き渡りました。
いや、終息への祈りとともに全世界に届いています。

横山さんは、演奏後、こう話していたといいます。
「マイナスなことを考えてもきりがないが、生の音楽が人の心に響き、
少しでも勇気を持ってもらえたら嬉しい。」と。

横山令奈、病院屋上から音色届けた
バイオリニストの師・母が魅せた最期の演技とは?

横山さんの家族は、両親がともにバイオリニスト。
妹さんもバイオリニストのバイオリン一家です。
母親の清水玲子さんは、父親のお弟子さんだったそです。

その母親の玲子さんは、子宮頸がんを患い、発症してから3年も経たないうちに
亡くなったそうですが、闘病中にこんなことを言っていたそうです。

「私、ガンになってよかった。」

病院に入った玲子さんは、何故かガンになる前より自由奔放で明るい雰囲気を
醸し出しているように家族の目には映ったといいます。
入院中も音楽のことばかり考えていたからでしょうか。
きっとそうに違いありません。

玲子さんは、院内でコンサートを開いたそうです。
入院中の患者さんやそのご家族、仲間、そして、ドクター、ナースの方々に
バイオリンの学曲を披露していたと。

私事で恐縮ですが、
私の母も肺ガンで亡くなったのですが、入院中の病棟でミニ・コンサートが
開かれたことがあります。
ナースステーションと病室の間にちょっとした広いスペースがあり、そこで
弦楽器のグループとして活動しているアマチュアの方々が、たしかメインは
沖縄民謡だったと思いますが、患者さんたちに憩いの場と時間をプレゼント
していました。
私の母はずっと眠ていたので演奏を聴きには行きませんでしたけど、
私はちょっとだけ部屋を抜け出して行ってみました。
「あぁ、いいもんだなぁ~」

このような感じで玲子さんの病院でもコンサートが開かれたと思いますが、
演奏者が患者さん本人というのですからスゴいことですよね。
しかもプロのバイオリニストですから。

こちらの画像が、
患者衣を着てバイオリンを弾く令奈さんの母・玲子さんです。

出典元:http://ami-yokoyama-violino.com/

辛いはずの闘病生活。
しかし、大好きなバイオリンを弾いている間は、その苦しさを忘れられるのでしょうね。

玲子さんの病状を知っている担当ドクターやナースたちは、
玲子さんの演奏を聴いて、きっと「時間よ、止まれ!」と思ったことでしょう。

玲子さんは、亡くなる1ヶ月前まで人前で演奏をしていたそうですから
開かれた院内コンサートも一回や二回ではなかったと思います。

「人間、死ぬ前にはいい顔を見せる」と言いますが、
玲子さんは、旅立つ前にホント周りに素晴らしい顔を見せましたね。

今、新型コロナウィルスにより、多くの人の命が奪われています。
そんな地球規模で危機に直面しているとき、イタリアに住む玲子さんの娘・令奈さんが
コロナ患者が次々に担ぎ込まれる病院の屋上でバイオリン演奏を行ないました。
その音色を自宅のバルコニーで聴いていた近隣住民からは「ブラボー!」の歓声。

その映像は瞬く間に世界に拡散し、賞賛を浴びています。
天国から見守る母親・玲子さんも「よくやった!」と娘を褒めていることでしょう。

患者さんたちが新型コロナを克服し、
この世から新型コロナを消し去って、
再び、みんなが音楽を楽しめる日が来ることを願うばかりです。

まとめ

音楽に国境はない!
どこにいてもバイオリンが奏でる音色は、世界中の人々の心に響き渡ります。

きっと横山令奈さんの思いは実を結ぶと思います。
世界中の人たちと手を携えて新型コロナウィルスを滅ぼしましょう!

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